2005年12月10日土曜日

ふたたび散財始まる(1)

Dsc003752006年シーズンのレース活動再開に向けて準備中の僕のTecno FFord
今回から再びFFordスペックに戻すために、FloridaのBAT Incに注文していたパーツがUPSで届く。UPSはヤマト運輸との資本関係を解消してから日曜の営業がなくなって非常に不便である。US Postalにしておけばよかった。ところでBATはBritish-American Tabaccoではなく、British American Transferの略。創業25年以上の、Fordを中心としたUSのパーツインポーターである。
今回は、日本では手に入らないMotorcraftのデスビパーツ、キャブのエアファンネルをクリアするためのitgエアクリーナー、そしてなぜかイギリスよりも安いGirlingのMaster Cylキット。とりあえず、これで2010年ぐらいまでのストックを確保したことになる。



2005年11月25日金曜日

10年目のリコール

Runo112211ルノーの旧型メガーヌとラグナにリコール(11月22日)
「クランクプーリーのダンパーラバーの耐久温度性能が不適切なため、想定以上の環境で使用すると当該ラバーに亀裂が生じることがある。そのため、クランクプーリーが正規回転せず補機ベルトが外れて噛み込む事があり、最悪の場合、原動機が損傷するおそれがある。 」って、まさに今年の夏に経験したトラブルそのものである。
ところが、95年製の僕のLagunaは今回リコール対象外。早速ルノージャポンにtelして確認したが、リコール対象の時期だけクランクプーリーに問題がある・・・とのこと。でも部品#は一緒だから、一部の製造ロットによるものだとすると、なぜ輸入期間がバラバラな車種に共通するトラブルなのかフシギだ。まさか部品を3年間も寝かしておくことはないはず。
ちなみに懇意のTモーターサービスでは、プーリー全数交換していて、4-5万kmでダメになることもよくあるそう。クレームがわずか120件というのは氷山の一角に過ぎないから、正しく実情が伝える意味でも、ルノージャポンと再度話してみるしかないだろう。



このリコールの直前に、弱ったスターターを交換し、アイドラープーリーが固着していたタイベルをassy交換してもらい10万円もLagunaに投じてしまった。いわば穴の空いたバケツに水を注ぐが如し。問題のクランクプーリーは部品単体で3万円超の高額部品である。


2005年11月21日月曜日

Girling on a shoestring

Dsc00367_1 出先で会議が飛んで30分ほどヒマができたので、FFordのブレーキパーツをイギリスにオーダー。10日後の昨日に到着。
FFordのブレーキはもともとTriumphと同じ、安物のGirling 14LF/12SP。どこでも手に入るので、Lotusなどにもよく使われる。Lotus屋で買うと、プレミアムがついて高いから、もちろんSpit屋でゲット。
キャリパーピストンは12SPが@£11、14LFで@£9.85。シールキット(左右ペア)は12SPが£12.98、14LFが£9.50。ブリーディングニップルが@£1.52。
日本で買うと2-3倍するのでは。いやはや、世知辛い話で失礼しました。



2005年10月30日日曜日

247 on the run

Dsc00365この数ヶ月間、もうすぐ11月上旬カットオーバーの、筋の悪いプロジェクトの運営をまるごと押し付けられていて超多忙だ。そういうわけで今日もまたオフィスにいる。大学院は授業に出るのが精一杯で、いつも22時ごろ再びオフィスに戻り、タクシーで2時ごろ帰る。朝はもちろん9時30分ごろにはオフィスにいる。本当に卒業プロジェクトに着手できるのか?という一抹の不安。
弊社の年齢構成はトップヘビーで、乱暴に物事を決める世代と、決めることが仕事なのに決めないでpass throughするだけの世代は掃いて捨てるほどいる。しかし、実際に手を動かす社員はこの10年間ぐらいわれわれバブル世代から下の世代に移行していない。本来年齢は下に行くほど人数が増える末広がりでないと、業務は回らないはず。代わりに派遣の女性に同等のコミットメントを期待するのも無理だ。
今週末のLe Mans ClassiqueInterClubはどっちも行きたかったな・・。いやはや、まいりました。



2005年10月24日月曜日

To the limit

Dsc00362 現在エンジンOH中のわがフォーミュラフォード。クラッチを換えるとて外したら、あらタイヘン。クラッチのメタルフェーシングはほとんどなくなっていて、ベースプレートはすべての切れ目にクラックが。
このクラッチは2月のレースを終えてそのままだったが、つまりはあと1回レーシングスタートを決めたら、bullet proofなTiltonといえどもバラバラになっていたはず。あるいは、もしかすると、あと数周の命だったかも。
ラッキーの数は一生で有限というけれど、またひとつ使ってしまったようです。



2005年10月16日日曜日

French Toast

Dsc00360バゲットをもらってしまったが、夜に食べるヒマがないので、朝食をフレンチトーストに。本当はこんなことやってるヒマはないはずなのだが・・・テストの前なんかに部屋を掃除したくなるのに似ている。
ところでこの名前の起源は何なのだろうか。ちなみに、フレンチフライの起源は、ベルギー人がアメリカに移住してからも故郷で名物のフライドポテトを食べつづけていて、それを見たアングロサクソンが勘違いしたものらしい。



2005年10月10日月曜日

My Auto-biography(11/Renault Laguna RXE)

Dsc00246 AH Spriteとのペアに選んだのがこのラグナ。カートが載せられて、トレーラーが曳けて、安くて、ハンドリングが良くて、ドイツ製ではないこと。この条件を満たす、数少ない存在だったのだ。川崎の怪しげな中古車屋で20万円のものを15万に値切り倒して、懇意のTモーターサービスへ持ち込む。修理代車につかっていたラグナを解体したばかりで、修理部品はそいつから譲ってもらい、乗り出し20万円。
Xantiaよりも快適なシート、鏡面を滑るような乗り心地に優秀なロードホールディング。どうでもいいクルマとして買った割にはすっかり気に入ってしまい、すでに2年間もの付き合いに。雑誌の取材が多いのは、なぜか。



<ようやくAuto-biographyが終了して、違うトピックに移れます・・>



My Auto-biography(10/Austin Healey Sprite Mk1(early 9-stud))



Dsc000791 つれずれなるままに日々PCに向かう中で、uncomplicatedなライフスタイルにあこがれるようになるのはある意味必然だ。そのような気持ちの中で、RangeRoverを手放して、前から欲しかったカニ目をファーストカーにすることにした。プリミティブなカニ目に日々接することで、少しだけuncomplicateな生活に変えられるような気がしたのだ。ターゲットが決まれば、やっぱり早いことが好きな僕のこと、さっさと契約書まで書いてカナダから格安の1台を6000ドルで買った。買ったあとでわかったことだけれども、僕のカニ目は1958年11月ごろに生産された、最初の4000台ほどの1台で、通称early 9-studと呼ばれる貴重なモデルだった(ウィンドシールドが異なることなどで見分けることができる)。RangeRoverが担っていたトレーラーを曳く役目のために、どうでもいいクルマ(Renault Laguna)を手に入れて、2台体制に移行した。
アホ面のカニ目をファーストカーにするのは、やはり愉しい。どこにでも駐車できるサイズだし、道行くヒトはやさしいし、季節の移り変わりがよくわかる。久しぶりに運動したあとのような、乗り終えたあとのすがすがしい気持ちは何にも代えがたい。夕方以降はオンナのコと遊ぶのにも使えたが、赤い外観のせいもあって「ラ○ェスタ」に出るのかと訊かれるのはちとご勘弁だった。
愉しみとは裏腹に、イイカゲンなBritish EngineeringとAmerican(Canadian)Restorationという"worst of two worlds"の洗礼はバッチリ受けさせてっもらった。結局ブレーキ全OH、ギアボックス交換(ここまでヒトまかせ)、配線引きなおしにダッシュボード張替え(こっちはセルフサービス)などにより、時間もお金も十分に掛かってしまった。uncomplicateな生活は、しかしcostlyでtime-consumingだったのだ。
Dsc000731 本当はしばらく持ちつづけていたかったのだが、別のクルマを引き取ることになって場所がなくなってしまい、わずか1年弱で手許から去っていった。そして売却資金は、大学院の学費にそっくり化けたというわけである。



Dsc00061 典型的なカニ目日和のショットを発見。偶然前を走るは750スプリント。確か2004年の5月連休あたりのこと、多摩堤通りを多摩川園から上野毛に向かってすぐのあたりでパチッ。


2005年10月2日日曜日

My Auto-biography(9/Birel Kart)

Dsc00359 現代のF1ドライバーの大半はカート上がりであるように、レーシングカーを乗りこなす上での基礎的なテクニックはカートで培えるもののようだ。うっかり入口を間違えて、旧いクルマから入ってしまった僕としては、後付けながらそのようなトレーニングをしたいと思っていたが、友人達4人でカートをやることが酒席で決まってしまい、ヤフオクで1台中古を調達することになった。
手に入れたのは97年ごろのBirelで、エンジンはヤマハのSLストックとPRGの両方が付属。縦型のスタンドが付属しており、僕のマンションのベランダに置ける条件もそろった。結局10万円弱で落札し、ヤマハのエンジンを売却して得た2万5千円は活動費にプール。1人あたり3万円かからないといえば、本当に安いものだ。
それでは、乗ってどうだったかというと、いいコーチがいないのでよくわからんというのがホンネである。ガキ共にあおられて道を譲り、追っかけてスピンする情けなさに、カート帰りの我々の口数はいつも少なく、うつむきかげんになる。
それにしても、我が子に明日の佐藤琢磨を夢見るステージパパたちが跳梁跋扈するカート場の雰囲気には、いささか辟易するものがある。10歳にもならない子供がピットに帰ってくるや否や「あそこのコーナーの進入はこーしなきゃダメ、わかってる?え?」みたいな詰問をする光景が実に多い。彼らが僕らの歳になっても、まだモータースポーツを好きでいてくれるだろうか。
忙しさにかまけて、もう1年半以上乗っていないが、何となくみな気が乗らないのは、あの雰囲気になじみきれないのをわかっているからか。



2005年9月24日土曜日

My Auto-biography(8/Range Rover)

P1010247 2001年の冬頃のこと、6年間の酷使の末、すっかりくたびれきったAR 75TSに代わるクルマを探すことになった。このころにはすっかりFormula Fordでのレースがエスカレートしていて、トレーラーを曳いてレースに行くのに向いているクルマがよかったため、逡巡の末Classic Range Roverを探し始めた。バブル期に大量に輸入された、革シート+電子部品満載のいわゆる「電子レンジ」を避けると、それ以前のアナログなモデルはこの日本では僅少である。そこでこの道のオーソリティI氏のツテで売り物を紹介いただき、83年式を手にすることができた。このころのRRはキャメル色のファブリックの内装で、ラフな使い方をしたい僕にはぴったりなのだ。
Rangietecno4_2そのスジでは有名な「タマネギの皮色」のオーストラリア仕様のRRは、エンジンを後年の3.9Lに、アクスルをDiscoveryのものに換装してあり、しかもATだった。当初付いてきたHolleyの4バレルキャブをWeber(Edelbrock)の4バレルに換装して幾分か改善したが、街中3-4km/l、高速でも6-7km/lという燃費はやはり極悪といわざるを得ない。でも、魔法のじゅうたんのような乗り味は、グタグタに疲れたレースの帰り道に最適だった(ちょっとスローだったけど)。中にカートを積むのも実に楽で、夜逃げのように荷物を満載して出かけるのは得意中の得意であった。
P8090091_1 でも結局わずか1年半後には、置き場の問題もあってRV誌編集長のもとに引き取られて行った。実のところRangeRoverが似合うライフスタイルが僕にはなかったことが、手放してしまった直接の理由である。つまり僕はRangeRoverに対して力不足だったのだ。だから、もう少し僕が成長したら、また同じ頃の"humble"なRangeをもう一度買いたいと思う。



My Auto-biography(7/Tecno Formula Ford)

PitGiulia GTとは別に、耐久レースで友人のAH Sprite Mk.IIに乗らせてもらってからのこと、Giuliaでレースを続けることの迷いが生じるようになっていた。Spriteは元F3000チームのエースメカニックが鼻の脂を塗りこんだエンジンも相まって非常に速く、しかも優れた重量配分によりレーシングカーらしい動きをしたのだ。ふと思い出すのは、アリゾナで乗ったFormula Ford。やっぱりレースをするからには、リアルのレーシングカーに乗るしかない。思い立ったら、早いのが好きな僕のこと、Formula Fordの売り物を物色し、Giuliaを売り払い、2000年の冬にこのTecnoを購入した。このクルマは1970年にTecnoでFFordの全米チャンピオンをとったSkip Barberがスペアカーに使っていたものとのことで、僕が買う際のfirst refusal rightを彼が有していた。
前オーナーが27年所有してきただけあって、歴戦の跡も生々しい姿は、周辺のヒトにはかなり哀れに見えたようだ。艶の落ちた朱色のボディはアカベコの愛称がふさわしかった。そしてまた思い立ってしまい、2001年の6月から翌年3月までの間、友人達の力も借りながら、フルレストアに近いリビルドを自らの手によって行った。その経緯はこちらに詳しい。
毒をくらわば皿まで。コイツに費やした時間をおカネに換算すると、いくらになるのかしら。



My Auto-biography(6/Eunos Roadster)

Giuliaでレースに出始めてしばらくすると、スライドコントロールなんかが勉強できる、乱暴に扱っても壊れないクルマが欲しくなった。そうこうするうちに、富士のフレッシュマンを走っていたというユーノスロードスター(初期型)を衝動買いしてしまった。そう、大学生のころちょっと欲しかったから、いわゆるオトナ買いの気分だったのだ。

現物はナンバーこそついていたが、内装やエアコンは除かれていて、ドライバー側にはバケットシートがついていた。こんなスパルタンなクルマは不人気だったよで、事故暦なしで3万kmだったにもかかわらず30万円の安値。しかもN1用マフラーやら、富士仕様のコイルオーバーユニットや背の高いロールケージも全部つけてくれた。
乗り始めてみると確かに面白いようにノーズが入り、テールが滑った。全ての交差点でオポジットロックを決めるようになって、ただただ運転が粗暴になってゆく。雨の筑波では、新品のタイアのグリップに負けて、第2ヘアピンの立ち上がりでタコ踊り。結局は、リアのトーコントロールブッシュや、キャンバー変化による低次元ドリフトに辟易して、わずか3ヵ月後に25万で友人たちのところへ。彼らはジムカーナで酷使し、コースアウトしては土手を駆け上ったりしたようだ。そういう使い方に、、やはり向いているのかもしれない。あまりに所有期間が短くて、写真が見つからなかったのも、オチといえばオチである。



2005年9月20日火曜日

My Auto-biography(5/Alfa Romeo 75 Twin Spark)

Gtv75rせっかくのGiulia GTに乗れないストレスのはけ口として、96年春に75TSを買ってAlfa2台体制に移行。この年は僕にとってのAlfaバブルで、実質1年で2台を買ったことになる。
所有していた約6年間は特にノントラブルだったが、1度だけ怖い目にあった。交差点で停まっていると、いきなりメーターが200km/hを指し、ダッシュ裏から白ーい煙が上がってコードの皮膜が焼けるイヤーなあの臭い。慌てて路肩にクルマを寄せて避難すると、手の中には携帯とサイフ・・・その浅ましさに我ながらガッカリする。ダッシュ裏の配線を疑い、全部の線を手で握って再びキーをONにすると、もう煙は出ず、結局それ以降もそのままだった。
Tesshu最後はトウバーをつけてフォーミュラやスプリジェットを積んだトレーラーを曳かせる狼藉をはたらき、挙句の果ては30万円程度でヤフオクにて処分。
75はAlfetta/Nuova Giuliettaを無理やり延命させたようなものだから、パワー増や太いタイアにはブッシュ類が全く力不足ですぐにヘタったが、複雑なメカニズムを採ってでも前後重量配分やリアの接地性を重視したレイアウトのメリットは、特に中高速ベンドでよくわかった。もっというと、Giuliaと乗り比べると明らかだった。
Alfaらしく中速域のビートが気持ちいいTwin Sparkエンジンを積んだコイツは、僕が新しいクルマとして買う最後の4気筒Alfaになるだろう。今のFF Alfaは音や全体的なフィーリングがちがうので、残念ながら僕にとってのAlfaではない。



My Auto-biography(4/Alfa Romeo Giulia Sprint GT Veloce "Corsa")

Gtvjble_1 会社勤めも3年を過ぎると、ある程度の貯金ができたりして、何か自分へのご褒美が必要な時期を迎える。そうなると、哀しい性かな、クルマを買うことぐらいしか思いつかなかった(笑。
もともとGiulia GTAは6歳のころから欲しかったもの。気が付いたら20年も経っていたが、95年の冬にナンチャッテGTAをLAのさるAlfistaから買うことになった。2000ccのフルチューンで200ps(シャシダイ上でセットしてもらったら191psまでは行けた)、ドアやグリルなどはGTAの本物、加えてCampagnolo 7Jのホイール、CRBB付きという理想的なスペック。ラッキーにも、振込み当日は1ドル80円を切った歴史的な日。
購入後は、1年以上結局乗る時間ができず、レースに出たのも1年半後。初レースの筑波ではWeberのスペアジェットも持たずに出かけたが、15秒台だったからまあまあだったと思う。その後ピストン棚落ちでエンジンを壊すなどタイヘンな思いもしたが、幸いクラッシュはなし。最後はFormula Fordと入れ替える形で、2000年春に売却。今もIdler'sで走っているはず。
コイツのおかげで今に続く親友ができたし、一時期疎遠だったヒトたちとの縁が復活した。Alfaつながりで得た友人は、僕の一生の宝物だ。



My Auto-biography(3/Peugeot 205 GTi 1.6)

205still大学4年になろうとするころ、いよいよGolfのエレキ周りがあやしくなったのを機に、CarSensorでいちばん安いのを藤沢でゲット。現物は、日に焼けて外装がしょぼかったかわりに、4万km弱でまだ賞味期限は十分。右足の神経に直結したような1.6Lエンジンのスーパーレスポンスや、クイックでゴーカートのようなハンドリングを存分に楽しんだ。やがて大阪に転勤すれば早朝の六甲を暴走し、淡路島ではメーター読み200km/hで巡航し、その後転勤した四国では、仕事で頻繁に通った鳴門までTour de Corseのような道で地元のAE86を蹴散らしていた。結局約5年間乗って、10万円で売却。
断言してしまうと、これまでの僕の人生でサイコーの1台。大学の同期や後輩の中には、いまだに僕がこれに乗っていると思っているやつさえいる。コイツのおかげで、Golf以来冷めていたクルマに対する気持ちが完全に復活した。ただし、その後の人生と預金口座が台無しになったから、サイテーの1台でもある。
#どこかに1.6のいいヤツないでしょうか?やっぱり手許に残しておきたい・・。



My Auto-biography(2/Golf Ci)

Golfyag足こぎのビートル以降、ミニカーやプラモデルに凝り、ラジコンカーのレースに明け暮れ、中学後半からは自転車のロードレーサーに狂って、高校中盤からはYamahaのSRX-250に乗った。で、二輪の才能がゼロであることを悟った。
初めてのクルマは、大学入学後にやってきた。購入時点ですでに6万kmを超えたVWゴルフ I。バブル全盛期の某K大生の中には、新車のBMWを買ってもらえる境遇のやつもいたけど、少なくとも当初はこのGolfで僕のpride & joyは十分満たされていた。しかし、文房具のようなGolfは今思い返しても退屈なクルマで、寝ていてもまっすぐ走るかわりに、ちょっとでも曲がっていれば155SRのContiが鳴きまくる。つまらないからどんどん扱いも適当になり、最後はクーラーが壊れたまま、いつも窓は全開。ま、クルマより楽しいことをいっぱい覚えた時期だし、こんなものか。でも、忠実に3年間ほぼ毎日の通学と課外活動、冬のスキーに活躍。



My Auto-biography(1/Beetle pedal car)

Beetle もうすぐ、また1歳トシをとることをきっかけに、これまでに所有した乗り物をまとめておこうと思う。
1台目は、3歳ごろに買ってもらったVWビートルの足こぎペダルカー。確かMORISというメーカー製で、色はスカイブルー。その後サイドにKONIのステッカーが貼り、今に続くステッカーチューンを実践する。ライバルは、近くに住むトシちゃんのCorvette。
足こぎペダルは本来左右に交互にこいで前後に進むものだが、両方を踏んで、下り坂でブレーキングする方法を親父に教わった。これは生涯最初に実践したドラテクだろうと思う(それとは別に、歩けるようになるまえに僕の足首を捻って、ヒールアンドトーをさせたという証言もあり)。・・・・こうやって見ると、結構顔がちがう。



2005年9月18日日曜日

Remembering Sep.'96 Arizona and Don

Bondurantgp 若いうちから贅沢をするもんじゃないという言葉は、今や聞くこともまれだが、アリゾナで会ったDonとのたわいもない会話ほどこの言葉を身につまされたものはなかった。
もう9年も前の96年の9月のこと、僕はアリゾナ州フェニックス郊外にいた。4日間コースのレーシングスクールに参加するために、東京からご苦労にも大韓のエコノミーで飛んできたのだ。
このスクールは、F1にも乗ったBob Bondurantが運営しているもので、トータル4日間のコ-スの2日半はSareenチューンのFord Mustang 3.8GT、残り1日半はCrossleのFormula Fordでみっちり走り込まされた。日中40度近い炎天下の中、1日3時間以上のトラックタイムが4日連続。20分ずつのスティントの合間には、とにかく水を飲まされた。これほどにドライビングに集中したのは金輪際なかったが、案の定4日後のスーツは乾いた汗で塩をまぶしたように見事に真っ白になった。最終日にインストラクターが"very smooth and I give you my credit for FFord"と言ってくれたことは、今も心の支えだ。
このように"4 Day Grand Prix Course"は最もインテンシヴなコースだが、同級生が僕のほかに2人いた。ひとりはノースキャロライナ在住で911乗りのMark、もう一人がテネシー在住のDon(ピンぼけ写真右)である。



50代前半と思しきDonは、ちょっとダイエットが必要な、ある意味普通のオッサン。FedExの機長で、いつもはDC-10を飛ばしているという。離婚して独身だったが、初めてホテルのロビーで会った時は、40代前半ぐらいの女性と暫しの別れを惜しんでいた。50過ぎのオッサンが「ガールフレンドがさぁ・・」と口にするのは、日本人の僕らには奇妙に聞こえるが、きっと彼らはティーンのころからの習い性なのだろう。実際、そのころのアメリカは、忘れ得ぬ輝ける時代だったはずだ。果たして、スクール2日目の夕方、ホテルのジャグジーで彼がそのころの昔話をしてくれた。もちろんクルマの話である。
彼がハイスクールに入ってすぐのころ、初めて手に入れたのはMG TCだった。それからすぐTDに替わり、その後はMG A、さらにTwincamとあわせて2台同時に持っていたんだ。SUの調整なんて、庭のホースを切ってヴェンチュリに突っ込んで、左右の音が一緒に聞こえるように調整するだけ。簡単だね、って屈託なく笑う。ウィンクするたび、眼鏡の向こうの優しい瞳が一瞬隠れる。
じゃあ、そんなDonは、今は何に乗っているんだろう。今はもうMGは持ってないの?でも今だったらJaguarかな?僕の質問に、彼は誇らしげにこう答える。いやいや、今はCamaroのSSだよ。いいクルマだね。スリック履いてサーキットに出るんだ。彼はやっぱり屈託なく笑っている。
若いうちにMGをさんざん乗り潰した挙句が、何で今はカマロなんだよ。いったいどうなってしまったんだろう。もちろん”Export or Die”時代のMGなんて、現在のカマロの価値もない安物だったろうし、第一カマロ1台が彼の暮らしすべてを代弁するわけでもないが、FedExの機長なら、もっといいクルマを持っていてもバチは当たらないはずだ。次の言葉を探している間に、これはアメリカの経済力が相対的沈下したことによるものではないかな、と思いはじめていた。それと同時に、(当時の)僕がAlfaを2台持っていると言ってしまったことに、ドキドキしていた。
今、日本に住む僕らは、半ば沈没しつつある国家経済とは不釣合いな贅沢に溺れているのではないか。別に僕は悲観主義者ではないが、こういう時代がいつまでも続くかないとすると、自分の身につかない贅沢はやはり慎んでおいた方がいいかな、と思う。
少なくとも、Donの昔話には、そう思わせるだけの説得力があった。・・・その後僕は結局FFordを買うなど散財し放題だから、全然説得力はないけど。


2005年9月9日金曜日

民放BSデジタル各社、個人情報データを破棄

表題の通り、民放BSデジタル放送各社は、保有する視聴者の個人情報を破棄するとのこと。
もともとBSデジタル放送は、高画質のほか、登り回線にモデム+9600bpsのモデム+電話回線(笑)を用いた「双方向放送」や、映像以外のデータ放送による「高機能放送」が機能的なキモだったが、蓋をあければ、結局4択のクイズやら、Quoカードのバラマキ応募ぐらいしか使い道が浮かばず、広告主に説明できる成果もなかった。
今回個人情報を破棄したということの背景には、結局のところ個人情報の使い道がなかったという実情がある。もしあったとしても、国営放送の料金徴収ぐらいなので、民放には個人情報の管理コストや漏洩リスクを考慮すれば、明らかに保有メリットがなかったということだ。
そもそも、BSのCAS(視聴者管理システム)のビット数(桁数)の問題で、発行できる鍵の総数が足らず、BSデジタルや110°CSではPPVサービスを提供できない。上り回線のしょぼさを含めたこのようなアーキテクチャーの設計ミスは、致命的でさえある。
そんなチューナーを仕込んだ薄型テレビを大枚はたいて買わされているのは、もったいない話だ。放送側にいた僕としても、おすすめできない。



2005年9月6日火曜日

楽天、LinkShare(US)買収

日経によると、楽天は米LinkShareを460億円で買収の方向で最終調整中とのこと。思ったより安いと思うが、つまりはその程度の期待収益だから、あまり儲かるビジネスではないのだろう。物産系列のLinkShare(JP)の行方も気になるといえば、気になる。



日経「硬貨流通初の減少」は偏向報道?

7月末の硬貨の流通枚数が、前年同月比0.05%減の915億7000万枚で、初めて減少に転じたと日経朝刊が報じた。その理由は電子マネーの普及とされているが、これは電子マネー側に寄った偏向報道ではないか?
なぜかというと
1)電子マネーへのシフトの根拠が明示されていない;
電子マネーの正確な流通額が提示されていないから、硬貨からのシフトが証明されていない。
2)硬貨の流通総額は昨年より増えている;
2005年7月末は、前年同月より500円玉が2.1%増、100円玉が0.8%増となっており、1円玉はほぼ横ばい、5円玉、10円玉、50円玉がそれぞれ1.1%、0.1%、1.1%減っているのみだ。それぞれの流通枚数で流通総額を計算すると、2004年7月末が3兆3,137億円であるのに対し、2005年7月末は3兆3,565億円である。



つまり、硬貨の流通総額が減ってないのに、枚数の減少だけで経済指標に影響するとはよく言ったものだ。反論余地のある内容について、片方の意見だけで断定的に論じるのは偏向報道である。



その後NikkeiNetの同じ記事をみたら、金額の伸びは低水準と後付けで書いてある。誰かが気付いたのだろう。でも、新聞に出てる枚数を掛けても、金額が合わないのはなぜ?
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2005年7月末:
1円玉: 406億枚=406億円、5円玉: 122.2億枚= 611億円、10円玉:205.3億枚=2,053億円、
50円玉: 44.9億枚=2,245億円、100円玉:101億枚=10,100億円、500円玉:36.3億枚=18,150億円。
合計 915.7億枚=3兆3,565億円
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この計算、間違い?


2005年9月5日月曜日

New Orleans

ハリケーンの被害を受けたニューオーリンズの惨状には、心痛むものがある。もう15年近く前の夏に、1日50ドル以下の予算で友人とはじめてアメリカを旅行したとき、我々がいちばん気に入った場所だったからだ。
バーボンストリートのテイクアウト専門バーでプラスチックカップとMillerを買って、斜め向かいの窓を開け放ったJazz Clubから漏れてくる音を聞きながらのんびりと飲り、翌朝はオノボリさんらしくCafe du Mondeのドーナツ(Beignet)をほおばったのが懐かしい。Southern hospitalityという言葉が存在するように、ヒトを大きく受け止めてくれる南部にはいい思い出がいろいろある。
何かあればすぐにチャリティが立ち上がるのもアメリカらしいところだけれども、初動が早かったのは現在開催中のUS Open Tennisなどスポーツ側のヒトたち。その他ハイテク企業がテクノロジー面でサポートをはじめているが、まだ音楽側ではまとまっていないようだ。特にJazz系なら、コンピレーションによるエイドアルバムなどでfund raiseする義務があると思う。赤十字へのワンクリック寄付などの窓口はiTunesやAmazonなどですぐに立ち上がったようだが、日本のポータルやメジャーサービスではまだのようだ。
できることからはじめるということで、僕もどこかで寄付をしたいと思う。うまくまとめられれば、仕事上で何かできないかな。



Cafe du Mondeはダスキン=ミスタードーナツをライセンシーとして、日本でフランチャイズ展開しているようだ。なんか、相応しくない場所ばかりにあるのがもったいない、というか何やってるのかと思うけど。


2005年9月2日金曜日

レクサスと富裕層マーケティング

8月30日に正式ローンチしたレクサスは、本日までの2日間に156台を販売したとのこと。二極化しつつある日本の所得階層の象徴となるべきレクサスは、日本の富裕層マーケティングのロールモデルになるはずで、その手法もいろいろ真似されるはずだ。では、その手法によりどのような顧客価値が生まれているのか。



まず販売するプロダクト=車両本体について。
乗ったことはないので正しく評価できないが、既存のトヨタの各モデルのエンジンを大型化し、内外装のフィニッシュやパーツのレベルを上げて、Lの字のマークを付けたものに変わりはない。BMWに対するAlpinaというのが最大限の賛辞だろう。JD Powerの顧客満足度調査No.1のお墨付きもついている。
販売チャネルや演出といえば、既存トヨタ販社と別の販売系列を組織し、ショールームの床は大理石、お茶にせよショールームでの試乗にせよ、訪問者の注文に対して店員はひざを床につけてお伺いをするという。修理のショップ内の工具は、LEXUSの文字を鋳込んだSnap-onの特製工具で、清潔感のあるユニフォームに身を包むメカニックが作業する。
で、販売価格はというと、ベースの各トヨタ車と比べて約150万~の上増し。
これだけのプレミアム=顧客にとっての価値をレクサスは提供しているというのが、正統派の評価だが、回りまわってこのマーケティングコストを負担するのも顧客である。それでもターゲット層がみなレクサスを買いたいのだとすれば、上記のような差異(とリセールバリューを含む「勝ち組」感)が、日本の富裕層マーケティングのコアだということになる。それをexperienceと表現するのは自由だけれども。

・・とここまで書いて再認識したのは、たかがクルマを買うぐらいで、店員を床にひざまづかせるような男になったつもりはないし、アッセンブリー交換しかしないであろう"changineer"にSnap-onを買ってあげるのもゴメンだということ。それよりも、客と同じ高さの目線で正直な仕事をしてくれる油まみれのメカニックが、ひとつでも多く工具を買えるように、僕はこれからもそういうヒトたちにお支払いしたいと思う。全然足しにならないだろうけど。


2005年8月28日日曜日

Bought the wrong car?[AA viral movie]

イギリスのJAFにあたるAAのバイラルムービー(QuickTimeMovie req'ed)。間違えて用途に合わないクルマを買う前に、AA(のサイト)に訊いてみようというオチ。決して、ルノーでトレーラーを曳くのはよせという話ではないはず。ほかにもNuova Cinquecentoを買って、スーパーの買い物が積みきれずに女性が半狂乱になるものもあり。
・・・こうやって、僕もViralの片棒を担いでいる。



2005年8月23日火曜日

Girling

最近お気に入りのアメリカンジョーク:
 "Girling is not a verb."



"Girl-ing"だなんて、スンゲー楽しそう。もういくつでも"honing"しちゃおっと。やっぱり止められないからGirlingなのだな。
<そうやって地獄におちてゆく・・>


2005年8月22日月曜日

【提案】Laguna Secaのように、サーキットはNPOで運営すべし

ちょうどこの週末は、カリフォルニア州モントレーにあるラグナセカというサーキットを中心とするエリアで、旧いクルマのイベントMonterey Historics、Concorso Italianoなどが行われた。
ラグナセカで思い出したのだが、このサーキットはNPOにより運営されており、収益を地元にチャリティとして還元することで、コミュニティとの共存を図っている。以前にトヨタのフジスピードウェイの運営を批判したことがあったが、まさにこれが対案になると思う。そして何より、反社会的なサーキットという施設に、社会的意義をもたせられるということ自体が、とても素晴らしいことではないだろうか。



このラグナセカは、SCRAMP(Sports Car Racing Association of the Monterey Peninsula)という非営利組織が元々US Armyの施設があった現在の土地を借り受けて、サーキットを建設・運営する形をとっている。SCRAMPは非営利組織ゆえに、収益の寄付が義務付けられているため、この反社会的な施設の存在意義を地元に説明出来る構造になっている。現にこれまでに$1bilを超えるビジネスが地元に生まれ、$10milを超える寄付が実現されているそうだ。
それから市場原理という点で、ひとつユニークな仕組みがある。それは騒音規制と施設利用料の関係だ。ラグナセカでは、騒音の大きいChampCarや2輪GPをはじめとするプロのレースも開催されるが、このようなイベントとアマチュア向けイベントで騒音規制が異なり、規制値が緩いほど利用料は安い。そのため、ラグナを走るレーサーは、常にそのイベントの騒音規制がどのレベルかをチェックする必要があるそうだ。
このように、公共財であるサーキットの運営をNPO化するのは、とてもスマートな考え方だと思うし、日本でも通る話だと思う。敢えていうなら筑波サーキットはNPOにあたるのかもしれないけども、その使途はオートレースとまぜこぜである。
サーキットなんて儲からないなんて言う前に、儲けないことを前提にするのもアリだ。だから、日本でもサーキットはNPOで運営すべし。これが僕の提案である。


2005年8月17日水曜日

ズバリ言うわよ!

今日届いたスパムメールのタイトル。
『ズバリ言うわよ!アンタ、地獄に落ちるわよ!』
・・・やっぱり落ちちゃうのかなぁ。



2005年8月15日月曜日

Levi's 501にみる"uncomplicated"なポジション

ちょっと時間が経ってしまったが、ジーンズの原点というべきLevi's 501のキャンペーン、"501uncomplicate"のセンターメッセージには共感を覚えずにいられない。本体のサイトが落ちてしまったので、まずはこのステートメントを引用させていただこう;



So, what's the deal these days?
Haircuts made to look like you just rolled out of bed.
Cars being 'pimped.'
Low-carb, no-sodium, non-alcoholic beer.
Designer everything, soap to soda.
Seriously...
We need to settle down. Get back to what's real.



If it takes you or one of your friends
More than five minutes to choose a pair of jeans--
If you're not sure whether to go with the distressed fade,
or the faded airbrushed,
or the super bleached distressed airburshed faded--



Then put down the half-caf soy latte with cinnamon,
Jump in the sport-utility, off-road,
Multi-person dual-purpose vehicle,
Or fire up the lightweight titanium panorama-screen laptop



And get help now.   < © 2005 Levi Strauss & Co USA >





"Low-carb, no-sodium・・・"のように、難しい説明が先行して、そのような「メタ情報」受けがいいモノゴトが、現物から一人歩きしているのは事実だ。とはいえ、情報はいつか鮮度を失ったあとに残されたモノに辟易しているというのも、今を生きるヒトたちのホンネである。だからこそ、"uncomplicated"に「引いた」ポジションはそのようなヒトたちに「刺さる」はずだ。ただし501のようなモノを、ほかに今すぐでっち上げられるものではないから、この手法はあくまでベーシックライン復活の1手段にしか使えないだろうけれども。



2005年8月8日月曜日

ひとりでは生きてゆけない

遠出直前にトラブって、実家に放置したLagunaの修理にかかったが、クランクプーリー外周のラバードーナツが壊れてなくなってしまい、交換パーツなしには直らないことが判明。自走不可なので結局懇意のTモーターサービス、タケちゃんにご出張願ってしまった。アシ車が動けなくなって、修理をヒトに頼むのはこれがはじめてで、結構へこむ。



で、中古パーツを携えてきたタケちゃんは、ものの40分で直してくれた。いやはや、ありがとうございました。助かりました。こういうヒトたちに支えられて、生きているのだな。



2005年8月7日日曜日

手ざわり感のあるメディア、ということ

夏休みも今日を入れてあと2日。会社のメールをうっかりチェックすると、判断材料や文脈なくレスを求める案件がいくつか・・。こんなときに強く思うのは、メール/webベースのやりとりに、手触り感がないということ。



DSC00345 いきなり仕事から離れるけれども、最近入手した「If We Had WINGS」という本は、手触り感という点でショックを受けたものなので、ここで紹介しておきたい。この本は、1967年の夏に17歳の兄とともに14歳でアメリカ大陸横断飛行の最年少記録を作ったアメリカのジャーナリストがかいたもので、航空パイオニアの偉業を見開き1ページで紹介している。そして、一番特徴があるのは、紹介されているヒトたちにゆかりのあるmemorabiliaのミニチュア複製が、別体で各ページに添えられていることだ。





DSC00343DSC00341DSC00342具体的に例を挙げると、(左)ライト兄弟の兄がラングレー博士に出した手紙(薄汚れた封筒つき)、(中)女性飛行家のIDと訓練時のスナップショット(パラフィン紙の封筒入り)、(右)民間大西洋横断飛行がはじまったころのチラシや荷物に貼るステッカー、が茶封筒とともにそれぞれ添えられている。これらのmemolabiliaにより、これらを当時手にしたヒトの気持ちを想像したり、あるいは彼らと握手したような想いを抱くことができる。



いくつか材料とアイディアがあるので、このようなやりかたでだれか一緒に本つくりません?



もうひとつ手触り感つながりで、先日パーティーで会ったsugiさんを通じて知った「和紙」に非常に心を惹かれている。「和紙」の素材的な魅力もさることながら、目の前でちぎって1枚渡してくれた名刺が嬉しかった。手でちぎったことでできる周縁部の柔らかい毛羽立ち、そうやって渡してくれるnon-verbalな「手渡し」感。後日和紙のハガキでお手紙もいただいたが、思えばこんなに実体のあるコミュニケーションは久しぶりだ。



以上、紙メディアは、手触り感が最大の強みになってゆくという思いを強くした2件でした。



2005年8月6日土曜日

バタバタのあとはしばしクズ人間モード・・

DSC003314日木曜は朝9時から雑誌取材。大汗をかきながらトレーラーにみんなでクルマを押し上げて、曳きグルマのLaguna@15万円とあわせて撮影。その後フォーミュラをエンジン載せ替えのために都筑のガレージ・フェイズ・ワンに持ってゆく。



トレーラーを自宅に置き、頼まれものを取りに実家に向かうと、あと数百mのところで突然コロンという音とともに警告灯全点灯。水温はみるみるレッドゾーンになり、パワステは効かず、ACも温風のみ。チェックすれば、補機類のベルトがスカスカ。アジャスターはテコでも動かず万事休す。トレーラー曳いた状態の第3京浜上じゃなくて、本当によかった。



で、急遽Lancia Yを借りて軽井沢行き。1.2L+CVTのこいつは、ACオンでは130km/hを維持するのにも苦労。結局午前1時30分にようやくビール一缶目を空ける。その反動で、DSC00338明けて5日(金)朝は午前からよなよなエールの缶を空け、すっかり人間のクズとなっております・・。



p.s. ta-tsuさん、急に思い立ったので声も掛けずスミマセン。また次回!





2005年8月3日水曜日

忙しさのはけ口は散財に向かう(3)

DSC00324大学院の休講にあわせて、本日から1週間会社も夏休みにした。で、イギリスからの大きな買い物を取りに、朝から大井埠頭へ。



僕宛に届いたのは、車載トレーラー1台。コンテナ代を折半するために、ベッドに他人のBMW Isettaを背負ってきた。これがホントの呉越同舟。



今回は通関士の資格がないクルマ屋さんに仕切りを頼んだので、書類は彼の横で税関のヒトにも聞きながら自書。次回からは、その気になれば自分ですべてやれそうだ。



保税倉庫では、「DemonTweeksでこういうトレーラーみました」なんてクルマ好きの職員に30分もつかまって立ち話。おそるべきエンスー大国、日本。



<散財はまだつづく>



2005年8月1日月曜日

忙しさのはけ口は散財に向かう(2)

DSC00319



スペイン製のセミオーダーシャツが届いた。ここのシステムは、店頭で採寸の後に、生地や襟の形、その他細々としたフィニッシュを指定すると、そのデータがマドリッドに飛び、3週間後には現物が東京に送られてくるという仕組みだ。もともと旧Andersenにいたビジネスコンサルタントが、スペインの老舗シャツ屋を買収してこのビジネスをはじめたのだと、伊藤忠を退職してこの店を始めた店主から聞いた。



このオーダーシステムが便利で興味を覚えたこと、比較的リーズナブルな価格、他店にあまりない(ヨーロッパにはよくあるんだけど)茶系のストライプなどの生地や、ベーシックだけどカッコいいワイドスプレッドがあるので、結構気に入ってここのシャツを選んできた。きっちりとした正確な造りも、シャツを消耗品と考える僕にはちょうどいい。



本当は「吊るし」のシャツで構わないのにこんなことをしているのは、そもそも巷のセレクトショップの品揃えに不満があるからだ。彼らが売るものは、海外に「別注」を掛けた、来年には着れない=店としては、来年別のものを買ってもらえるような形・柄のもの。そして僕の嫌いな胸ポケット付のものだ。今年買ったとわかるものを持たない主義の僕は、作ってもらうしかないだけだ。


まあ、Luigi Borelliのようなシャツを2万円も出して新入社員が買うのは日本ぐらいで、本国ではごく限られた階層のヒトたちしか着ない。僕がそういうものに「着られず」に着ることができるようになるには、あと10年はかかるんだろう。だから当面は、このArtesanos Camiserosを着続けることになると思う。


2005年7月24日日曜日

地震で電車不通

DSC00313本日夕方の地震では、みなさんだいじょうぶでしたか?



地震が起こったときは大学院にいたのだが、JRが不通となって、しばし足止めを食らってしまった。で、ゼミ生と一緒に見下ろすと、御茶ノ水駅の前にヒトが溢れ、橋いっぱいにタクシー待ちの列が。都会のインフラは実に脆い。



2005年7月18日月曜日

忙しさのはけ口は散財に向かう(1)

DSC00312DSC00306DSC00308DSC00311



ここのところ、散財が続いている。実際にいろいろなものがボロになって買い換える必要があるのも事実だが、むしろ大学院の期末がせまって忙しさのはけ口がこっちに向かっているような気がしないでもない。



で、今週の散財は・・・



その1:MOMAの折り畳み傘。到着すれば、梅雨は明けていた・・。

その2:DBKのアイロン(昔のGEのコピー)

その3:Tiltonの7.25inクラッチ一式。USから中3日でやってきた。

その4:Fultonのウィンチ。トレーラーにクルマを引き上げるのに使う。やはりこういうものはUS製でなくちゃ・・。

・・・・そして8月上旬には「その4を取り付ける」新しいトレーラーがイギリスから到着して、そうしたら「その3」をつけるクルマ(Tecno)のエンジン載せ替えを頼んで・・・そういえば5月にはエンジン1基を買っていたんだな・・。

<散財はつづく>





2005年7月10日日曜日

それが役人(独立行政法人)のやることか

自動車検査独立行政法人というものがあるらしいのだが、その事業計画の重点事項が発表になった(PDF)。



曰く、「今年度から、不正改造車や基準不適合車の排除のため、一般の方からの通報に基づく追跡調査の試行や、各地で開催されるカスタム・カー等のショウにおける指導と車両の確認を行うことなどを当法人の新たな任務として実施してまいりたい」のだそう。一般の通報窓口は同法人のHPにできるようだ。



うがった見方をすると、合法改造車にお墨付きを与えるための第1段階だろうか。「日本カスタムカー協会」とかできて、国土交通省の元幹部が専務理事に入るとか。



こんな些細な施策をぶちあげるわりには、同法人は年間117億円の収入を得ていて、そのうち交付金が89億円、補助金21億円が投入されている。一方支出は、収入と同額を使い切っており、そのうち人件費は60億円。人員計画をみると、常勤職員数は前年度からわずか4人減の871人。つまり非常勤を除いても、ひとりあたり680万円支払われていることになる。



何かヘンじゃない?



2005年6月26日日曜日

poor man's Disco Volante FS

真贋は定かでないが、Alfa Romeo 1900 Colli Barchettaが売りに出ている



Disco Volanteを買えないけど欲しいというヒトにとっては、いい選択肢なのでしょう。昨年日本にきたDV Spiderもこれと同じ鋳鉄ブロックの1900が載っていたし。



poor man'sとはいっても、28万ユーロのセールスタグがついていますが。



Colliといえば、Giulia Giardinettaのコーチビルダーとしても有名だけど、3000CMも彼らの手によるもののはずだったな。


2005年6月13日月曜日

ヤフオクって公共インフラかも

DSC00292 そろそろ固定資産税納税の季節。



区役所から送られてきた納税通知書の封筒をよくみると、「インターネット公売、随時実施中!」の文字とともに、例のヤフオク公売カテゴリーのURLが。



すごいなー、こんなに僕らの生活に根付いたネット系のサービスって未だかつてないはず。



ちょっとエンスーな注意看板

DSC00293 自宅前の通りの「スピード落とせ」の看板は、Corvetteが電柱にkissしている絵が描いてある。'Vetteでイタイ目に遭ったヒトが請け負ったのかしら。



ほかに面白いバージョンがあったら教えて下さい。



2005年5月25日水曜日

めざましマガジン

フジテレビのめざましテレビのオフィシャル誌「めざましマガジン」が、昨朝駅で無料配布されていた。内容的には、局アナが出てきたり、あるいは「きょうのわんこ」などの番組連動企画のほか、メインターゲットの20-30代女性向けの「美脚」「自由が丘最新リポート」のような構成。



DSC00290クレジット をみると、めざましテレビのスタッフとフジテレビの権利開発部が協力者に名を連ねている。



フシギなのは、編集/発行が主婦の友社の手によること。フジサンケイグループの出版社には扶桑社があるにもかかわらず、である。



2005年5月16日月曜日

Angela+Banksia Rose

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庭の白いモッコウバラがほぼ咲き終えて、ピンクのアンジェラが5分咲き程度に。本当は両方がいっぺんに満開というのがいいのだが、思うに任せないのが自然というもの。



防虫だけ気を使ってやれば勝手に成長する原種系のツルバラは、意外と手軽な植栽である。しかも、アンジェラの枝やトゲはかなり硬いので、マンション1Fでは有刺鉄線の役割が担えて一挙両得。



2005年5月9日月曜日

Yahoo!のF1結果リリースタイミング

先ほど終了したF1スペインGPの結果が、現地終了から間をおかずに22:40ごろYahoo!トピックスに掲載された。今までは、フジテレビ(地上波)への深謀遠慮か、午前0時ごろの放送開始を待ってアップしたはず。



ま、テレビ放映権と、ネット上の報道(こちらは放映権的なものは存在しないはず)は別のウィンドウだから、もともと法的には遠慮は不要だったのだけれども、メディアパワーのシフトはここからも見ることができる。



2005年5月6日金曜日

投資はNASDAQよりマッスルカーやオタクグッズに

今日のUSA Todayの記事によると、1998年7月16日以降のNASDAQ平均株価指数が現在までに2%下落しているのに対して、1971年型プリマスバラクーダ(ヘミヘッド)は900%!のアップ。そのほかにもダースベーダーの1978年公開当時のフィギュアが600%などけた違いの状況。



ま、フェラーリと一部のマッスルカーやホットロッドまでの投資で終わっておいてもらいたい。



Jasmin polyanthum

DSC00285



庭の羽衣ジャスミンが八分咲きに。窓を開けておくと、玄関からも匂うほどの強い香り。今日午後からの雨で痛む前にパチッ。



2005年5月5日木曜日

BARホンダ失格裁定とF1/FIAにおける政治問題

サンマリノGPで3位入賞したジェンソン・バトンの乗るBARホンダが、「隠しタンク」の存在により最低重量規定(600kg)に5.4kg違反するとの嫌疑で、FIAの国際控訴裁判所の聴聞会でFIAは2005年度の以降の全レースへの出場禁止や制裁金を求めている。裁定は現地5日に下る見込み。



これについて、日本のオンラインメディアではこの程度の表面的事項しか書いていないが、BBCではその内幕に踏み込んで書いている。


今F1を取り巻く一番の政治問題は、FIA側がフェラーリと2012年までの出場コミットとの見返りに、FIAがTV放映権料を原資としたguaranteeをアンバランスなまでに多額に提供する"unhealthily close" dealを結んでいて、その分け前や決定権不足に不満なBAR、Renaultなどが他のF1シリーズ開催構想を含めて反発を強めているということ。今回の一件は、対抗勢力の切り崩しに、FIAが本件を使っているのでは?ということだ。


もともとレーシングカーは、タンクとエンジンの間で小さなコレクタータンクと呼ばれるリザーバーを設けて、燃料ポンプの圧力がかかった状態の液量を増やすことで加減速時などのGがかかった状態でも燃料供給が安定するようにしている。このタンク容量が大きいか小さいか、あるいは車重測定時にカウントするかどうか、純粋に技術的な問題だけど、それを政治に使ってしまっているのでは?ということである。


巨人のいないプロ野球、フェラーリのいないF1。どちらも確かに味気ないが、政治の裏舞台が表に透けるほど、そのスポーツ自体は衰退してゆくのが常なので、早く決着して欲しい。


それから、日本のオンラインメディア(特に自動車系!)も、ちゃんと深みのある報道をお願いします。


2005年5月3日火曜日

新生・富士スピードウェイの"why"

トヨタ傘下の富士スピードウェイの島田社長に、同社が何を目指すかをインタビュー



同地でのF1開催は「日本からの発信」が必要とのことだが、「折り鶴」=フジヤマゲイシャ?など具体的に何を意味するかは不明。


また、自動車文化は「人」「車」「道路」の3要素から成るとし、サーキットは「道路」の一種なので「きょうは富士スピードウェイにでも行ってみようか」と気軽にドライブに来て、例えば安全運転施設などの車を使った楽しみ方をを通じて人と車が進化できるようになればいいとのこと。つまり意図するところは体験型自動車テーマパークか?(台場MegaWebの時にも聞いたが・・)


さらには「ビンテージカーミュージアムも長期的には検討」していて、「可動コンディションにして、時にはサーキットを走らせる」。


そして、サーキットビジネスの要変革点は、「日本のモータースポーツ界のシステムは、サーキットがもうからない」だが「僕らだけで変えられるわけでもない」とのこと。


これらのコメントからわかるのは(揚げ足をとるつもりはない)、"what"や"how"はあっても、"why"が非常に薄弱だということ。


本当に自動車文化を尊重するなら、利益1兆円もあってGMを救うためなら米国内価格を上げるくらいの懐の大きさがあるのだから、


1)交通安全教育はタダにして、交通事故撲滅を実現したい(他メーカー所有含め)


2)ヴィンテージカーは十分国内にあるのでそれを借り受けて展示場所だけ提供することで、国内外の価格高騰には荷担しない(某プライベートバンキングの件もあるのだし)。それが愛好家に対する大企業の取りうるスタンスである。


3)文化というものはビジネスではない。サーキット収益はモータースポーツ以外の事業で補填し、モータースポーツにおけるサーキット利用費用は極小化したい。


・・・・ぐらいのことはハッキリ言ってもらいたい。


そうでなければ、「トヨタのブランドアップのために、サーキットのプレゼンスを上げるのが私のミッション。カネならいくらでもあるから、まあ見ててください」と正直に言うべきだ。表だけとりつくろっても、"why"が薄弱だとすればこのように支離滅裂な話が繰り返されるだけだろうから。


2005年5月1日日曜日

生涯投資額

投資といってもクルマに対する散財の話。


先日のイギリスの新聞(出自不明)によると、 イギリス男性が一生の間でクルマに支払う額は平均で134,000ポンド(2,600万円)とのこと。日本はどうなんでしょう?車検ごとにSUVやらミニバンやらを買い換えるヒトもまだまだ多いし、駐車場や高速道路代を含めると同じくらいなんでしょうか。


これをお読みのみなさんも、一度計算なさってください(家族のいないところで)。


・・・僕?多分大台は越えたけど、まだまだこれからです。



2005年4月28日木曜日

富裕層向けプライベートバンキングとクラシックカー投資の怪しさ

みずほHDが2005年秋に保有資産5億円以上の富裕層向けプライベートバンクを設立し、金融商品や不動産だけでなく絵画や高級車の売買を含めた、包括的な資産運用サービスを行うと発表した。



気になるのは当然「高級車の売買」だが、みずほのプレスリリース(pdf)によれば、フェラーリやロールスなどの輸入元であるコーンズと業務提携するとのことで、報道によってはクラシックカーの仲介も含むことになっている。



ここのところ海外ではいろいろな旧いクルマがオークションの過去の最高落札額を更新していて、一種のバブル状態にあるが、要はこのような形で他の金融商品などからシフトしているのかも知れない。現にそのような目的で、ある特定のGP Bugattiなどを買い占めて、すっかり評判を落とした日本人も知っている。


それにしても、旧いクルマの投資で儲けてやろうという輩は、バブル後期にいつも現れる。なぜ後期かというと、それぐらいの商品しかupsideがないからに他ならない。でもこのようなマーケットが非常に限られた投資は、一時的に需給バランスが狂ってバブルになっても、売り先がなくなって暴落するから長期的保有に向かないし、そもそも素人が手を出すと贋作をつかまされる可能性が高い。結局はクルマ屋と手数料を抜く銀行だけが儲かる構図に過ぎないのだ。


どうにもこの手の「富裕層ビジネス」が眉唾ものに見えるのは、自分自身がターゲットではないからなんだろうけれども、いずれにせよ銀行側の論理としては、「富裕層」のカネを転がしてもっと手数料取ろうというのがホンネでありましょう。


本当に欲しいものを買って、十分に楽しむ。お金の使い方ってこれだけで十分だと思うけど。


2005年4月27日水曜日

小僧・コムスメもあこがれる艶男・艶女待望の”ミーハー”・・・てお前じゃん

DSC00274 山手線中吊りで見た、おそるべきコピー。



もう一度繰り返すと、



『「小僧・コムスメもあこがれる艶男・艶女待望の”ミーハー”と一線を画した都会の「ちょい隠れ家ホテル」』



もちろんこれは、雑誌LEON・NIKITAとのタイアップもの。そんなプリンスパークタワーに行くアナタは、ちょいLEONとNIKITAなのでしょう。



くわばらくわばら。



2005年4月26日火曜日

ソニー本社六階

アマゾンの本を買ったついでに、「ソニー本社六階」を15分ほど立ち読み。



イニシャルで表現されるヒトたちが瞼に浮かぶが、暴露本という以上のメッセージがなくて、読後感はあまりよろしくない。どうせ書くなら、辞める前に書いて欲しかった。あとで恨みつらみを書くのはフェアじゃない。



六階のヒトビトの思考回路や行動様式なら、過去の名作「上級サラリーマン講座」の方が分かりやすく表現されているし、ユーモアがあって楽しい。在職中に書いたIさん、その後お元気ですか?



潜入ルポ-アマゾン・ドット・コムの光と影

なかなか外部から内情が窺い知れないアマゾン・ドット・コム・ジャパンに潜入ルポした一冊。物流専門誌編集に携わった経験をもつ著者が、アマゾンの物流センターにアルバイトとして潜入して内部を伺い、硬派な切り口から同社の内情をえぐっており、なかなか面白い。まだ1/4ほどしか読んでいないけれども。



いわゆるケーススタディ的なアマゾン研究ものが多い中、もっと泥臭く迫る本書は、なかなかおすすめである。



あとは、この本がアマゾンのランキングでどこまで上がるかは、アマゾンの「顧客主義」を測る上で重要かも(笑)。


2005年4月25日月曜日

Villa d'EsteとCanguro

例年4月の20日前後は、イタリアのコモ湖畔にあるヴィラデステという超高級リゾートで自動車のコンクールデレガンスが行われる。2005年は今週末の4月22日-24日に開催された。



このVilla d'Esteのコンクールは1929年からの歴史があり、数あるコンクールの中で最高のプレステージを誇っているが、単に歴史やロケーションに留まらず、主催者側が毎年のテーマに沿った超弩級の車を集めるなどの努力を行っていることも、そのひとつの理由である。近年は特にBMWがスポンサーしており、各社のチーフデザイナーが終結するなど、大手自動車メーカーのプレステージを誇示する場にもなっているようだ。



そんなことはともかく、今年はAlfa RomeoのCanguro(写真中段左から2番目)というワンオフのショーカーが日本人の手によって出展された。このCanguroはBertoneのデザインチーフだったGiugiaroのデザインによるもので、1964年のパリサロンで発表されたが、その後フランス人ジャーナリストがクラッシュさせて実質的に全損となった。残骸は永くBertoneの工場の片隅に放置されていたが、80年代にドイツ人がこれを購入。現オーナーがそれを引き継ぎ、イタリアでのレストアが昨年に完了して、今回30年ぶりに一般の目に触れることとなったのだ。



Vive la Marque!



レースかくあるべし-F1サンマリノGP

今しがたサンマリノGPが終了した。



F1で近年見ることのなかったレースらしいレースで、ラストまで緊張感が持続した素晴らしいバトルだった。もしこれから地上波で見ようかどうか迷っていたら、最後まで見ることをお薦めしたい。



<以下続きに結果が書いてあるので、見たくないヒトは見ないように・・・>



レース中盤から、M.シューマッハ-が俄然乗れてきて、本来のシューマッハーらしい、コーナーエントリーでイッパツで向きを変えて、揺り返しを拒むように幾分内側から一機に加速するスタイルでベストタイムを記録しながら、とうとうトップのA.アロンソのテールに接近。


ラップタイムで劣るアロンソは、ミラー越しにプレッシャーを与えるシューマッハーをブロックラインで押さえつつ、前方のバックマーカーとの距離を保ち、シューマッハーに差すチャンスを与えない。このような緊張感溢れる攻防はフィニッシュまで10ラップ余り続き、その間の2度目のピットストップを挟んでも順位は変わらなかった、結局レースを制したのは、アロンソ。ノーミスでシューマッハーのプレッシャーを10ラップ以上にわたって押さえ込んだことは、今後彼にとって大きな自信となるだろう。佐藤琢磨は5位フィニッシュ。


それにしても、ラップ2秒も遅いアロンソをどうにも抜けないというのは、ひとえにシケインだらけの現在のコースレイアウトによるところが大きい。中高速コーナーでラインをクロスさせながら、次のコーナーへのブレーキングで差し合うようなレースこそ本当は見たい。


後半入りかけのラスト16ラップで、M.シューマッハーがアルタシケインの飛び込みのブレーキングで一気にJ.バトンを抜き去る本気走りを見せてくれたが、このような攻防は中高速コーナーで起こりやすいのだ。


誤解をおそれずに言えば、コーナリングスピードを抑制するためにシケインを安易に増設する現在のFIAコース認定基準は、ドライバーの命と引き換えであったとしてもやはりこのスポーツの魅力を幾分か損なっているはずである。


2005年4月19日火曜日

フジ月9「エンジン」

木村拓哉主演で話題の「エンジン」の第1回(Lap1)が放映された。



仕事上以上の目的で月9を見ることが稀な中、フォーミュラものということで、個人的興味をもって見てしまった。・・・・が、第1回は、インターナショナルF3000チームのセカンドドライバーである、キムタク扮する日本人ドライバーが、ちょっとしたチームメイトとのいざこざでクビになるなど、やっつけ感が強い無理なストーリー展開が多かった。また、富士スピードウェイのロケでは、高いクレーンが回るなどおカネも掛かっているのがわかったが、肝心のクルマがトロトロ走るばかりで迫力が全くなく、ラインは滅茶苦茶、ドライバーのペダル操作とコース上の位置も支離滅裂で、こちらもまた無理があった。



まあ、新装オープン前の富士スピードウェイを提供したトヨタのおカネと、キムタクを引き出す上で、今レースものを作るのがベストパッケージだったということだろう。ここにも、またひとつトヨタのF1に対するスタンスが透けて見える。



それにしても、レースを扱ったドラマ/映画で、レースを理解して作られているのは本当に少ないものだ。結局は1966年に製作されたGrand Prix(James Garner主演・John Frankenheimer監督)が未だベストと言わざるを得ない。このGrand Prixの撮影に先んじて、相当の期間James Garnerや監督、クルーが当時のF1グランプリに同行し、十分な理解を深めたのち、初めてリアリティある映像とストーリーをモノにしたそうだ。



F1やFポンも中継してるのだから、フジテレビと共テレのみなさんも、もう少し研究してください。・・・ま、こんなことで目くじら立てるヒトは、視聴率的には(*)以下だから、気にする必要はないんだろうけれども。



2005年4月18日月曜日

Lotusがデファクトスタンダード狙い?

Lotus×デファクトスタンダードといっても自動車のLotusの方。



SAE2005で同社が発表したのは、少量生産車向けのアルミ製フレームによる基本プラットフォーム。すでにEliseで確立している、アルミ合金製のパーツや押し出し材による骨格を、幅広い車種に適用可能な形で外販することで、これまで参入障壁が高かった少量生産車のプラットフォームのデファクトスタンダード的な地位を得られるように思われる。



このプラットフォームの上に、どんなパッケージを載せようか。面白い。



卯月に思うこと

馴染みになっていた「うづき」という世田谷・若林の割烹が今月(卯月)下旬で閉店する。



店主ひとりで15席程度を賄う小さな店だが、上品な出汁をベースにした季節感のある料理を商売っ気なく出してくれて、客には出しゃばって来ないもてなしが丁度よかった。



そんな店だけに、いつしか両親までが好んで出掛けるようになり、とりあえずたまには一緒にメシでも食うかというときの定番になっていたのだ。つまり、美味しい料理を通じて親子の絆を再確認する、かけがえのないところだったのだ。だからこそいまは喪失感を禁じえない。



無くなって分かるありがたみ、とはこれか。



ベストは:


 ・お通しで1度だけ出た、イチヂクを軽く出汁に通して冷やしたもの


 ・蝦芋の蟹あんかけ


 ・ハモ/山菜のてんぷら


 ・だし巻き卵


・・・・・・だったかな。


交渉になってない

外務省の町村外相が北京で開かれた日中外相会談において、中国政府の反日デモに対する対応不備を抗議したが、お互い水掛け論で終わった。



この件は、両国政府の立場があるので、当事者同士で話がつくとは思えないが、それにしても日本のよりにもよって外相がアウェイである北京を訪問して抗議するなんて、それだけで交渉負けではないだろうか?



新旧交代その2(アルミアタッシュ編)

春は気分転換の季節。12年もの間使いつづけたアルミアタッシュ(いまはもう存在しないと思われるLe Roncatoというイタリアのブランド)を、Rimowaに買い換えた。DSC00270



4月から夜間/土曜の大学院に通い始めたので、荷物が増えたのと、そもそも気分を変えて新しいスタートを切りたかったのだ。



新しいモノに敢えて買い換えて、ゲンを担いだりすることって、みなさんあるでしょ?



2005年4月13日水曜日

四角いピストンの2ストローク?

オットーサイクル発明から130年余り。



ニュージーランドのPivotal Engineering社が4サイクル並みに排気ガスがクリーンな2サイクルエンジンを発表



円軌道を描いて運動するピストンは四角く、その内部に冷却水が通るという、これまでと全然違う構造。



2ストは部品も少ないから、2.1リッターのこのエンジンで総重量62kgと軽量で、最高出力245hp@6400rpm。次世代のエンジンとしてはなかなか魅力的。



ロータリーに匹敵する発明なのかもしれないけど、そういえば小型低燃費低排出ガスで話題だったオービタルエンジンってどうなったのでしょうか。



2005年4月10日日曜日

VidLit

笑える内容でインディーズ本を紹介する3-4分のFlashムービー自体を伝播させ、その本自体のプロモーションと販売を行う新しい手法。

この手法にハマる本は結構売れそう。かく言う僕も、片棒を担いでいるんだから。

これって、いろんな商品に使えるよね。現に、ユダヤ語の使い方の本は15万部売れたそう。



Fixie

本当かどうかわからないが、アメリカのメッセンジャーの間ではトラックレース用のブレーキなし自転車(日本でいう競輪用と同等)の人気が高まっているとのこと。街乗りの自転車と違って、ブレーキがないだけでなく、足をとめて空走することもできない。

自転車の魅力のひとつは"sheer beauty of mechanism"にあると思うけど、それをつきつめて公道でブレーキなしFixieに乗るのは、ちょっとやってみたいがさすがに無謀。

訴訟社会のアメリカで、Fixieで事故にあった場合はどのように裁定が下るのだろうか。



2005年4月9日土曜日

<a href="http://car.nikkei.co.jp/news/business/">MGローバー経営破綻</a>

これでイギリス民族資本の自動車メーカーがなくなってしまうのか。

同社の経営破綻要因はいろいろあるのだろうけど、基本的にホンダ提携時代のままの車をいまだにつくり続けつつ、Bristolみたいに特殊なマーケットに入ることもできず、いちばん競争が厳しい中小型車市場にい続けたということが最大ではないだろうか。ブランドにしても、BMWがバラバラにしてくれたおかげでマイナーなものしか残っていないし。

一方日本でのディーラーだったオートトレーディングガリバーに買収され、創業者の南原氏は自己破産した模様。

それにしても旧BMC/BLの血筋をなんとか再生できないものか。

Solihull-CitroenやADO16の後席で育った者として、祈るような気持ちだ。



Japanese Rose

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急に気温が上がって、庭のヤマブキが満開に。

英語名ではJapanese Roseと呼ぶそう。



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モッコウバラには、たくさんの小さなつぼみが。

ちいさきものこそうつくしきものなり。



2005年4月8日金曜日

Tears in Heaven

今しがたこのコラムを読み終えて、不覚にも花粉症みたいにグシュグシュになってしまった。ということでshareしておきます。



2005年3月29日火曜日

新旧交代その1(エスプレッソマシン編)

DSC0025811年ぶりにエスプレッソマシンを買い換えた。これまで使ってきたPhilips製は、ポッドではなく、フィルターにコーヒーを詰めなければならないため、いつしかメンドくさくなって使わない日々が続いていたのだ。

今度買ったのはSaecoのMagicとかいうもの。ようやくポッドが使えるようになるのと、カプチーノなどのミルクをパックから直接チューブで吸い上げられる便利な機能がついている。11年前は、3.5万円ぐらい支払ったが、今回は某ネット通販で26,000円也。安くなったものだ。

特殊なフィルターを介して9気圧で抽出を行うためか、とてもいいクレマが立って、挙句の果てに1日4杯もエスプレッソを飲むことに。しばらくは、湯水の如くエスプレッソを飲む日々が続くのだろう。



#モノを捨てるのはキライなので、Philipsが欲しいという方がいらしたら、よろこんで差し上げます(笑



2005年3月28日月曜日

The Cross in the sky

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よく晴れた日曜の夕方、飛行機雲同士がクロス。ちょっとめずらしくも、神々しい風景だった(目黒通り・等々力付近にて)。



何でこんな絵なの?(N響アワー)

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先日のN響アワー(NHK教育)でみた、不思議な画角の絵。

4:3(ふつうのSDTV放送)で撮った絵を、NHK-BS用に変換?(9:16変換)、さらにまた通常のアナログ放送用に4:3に再変換しているようで、絵の周囲にブランクが1周できている。つまり、元よりもずいぶん小さい絵で放送している。

しかも、やめりゃあいいのに、最初の変換の際に、左右のブランク部分にヘンな柄つきのテクスチャーを加えている(赤いところ)。

・・だったら、元素材の絵のままの方がいいのに。

いくら受信料不払いが増えていても、コンバージョンのコストが足らないとは思えないのですが。



2005年3月25日金曜日

オトナって?

ソフトバンクインベストメント(SBI)が、ニッポン放送が保有するフジテレビ株式(13.9%)を借り受け、あわせてニッポン放送・フジ・SBI3社でBB関連のVCを設立するとのこと。ライブドアからの間接的な経営支配を避けたいフジテレビと、映画などのコンテンツファンドなどにより投資先のパフォーマンスを上げたいSBIの思惑が一致したのだろう。

この件で記者会見に臨んだSBIの北尾CEOは、ライブドアとフジサンケイグループ間の問題に対して、今回のディールが「オトナの解決」であることを繰返し述べていた。

でも、ここでいう「オトナ」って何?

清濁併せ呑み、原理原則を貫くことよりも妥協をもってモノゴトを転がし、パワーゲームを得意とする寝技師の姿が思い浮かんで鼻白むのは、オトナでない証拠なのかも。

焦土作戦を訴追されないためのVC設立とは、いくらオトナといえども無茶なスキームと思いますが。



2005年3月24日木曜日

英国初の合法的ビデオダウンロード販売?

イギリスの民放テレビ局Channel Fiveと製作会社North One Televisionが、ビデオダウンロードストアの開設を発表し、人気自動車番組「Fifth Gear」のサイトで、4本の無償ダウンロード提供を開始。

スーパーカーのレビュービデオ12本を各1.50ポンドでダウンロード販売するほか、番組の人気場面のビデオを提供するとのこと。英国で初の合法的なビデオダウンロード販売をうたっている。・・・とのことだけど、何が目新しかったり、初の合法ダウンロードサイトたる所以なんだろう・・・。

驚くのは、BBCの人気自動車番組”TOP GEAR"をパクった”5th GEAR”というタイトル。最近は6速のクルマも増えたからTOPのひとつ下のギアということなのかも。



2005年3月22日火曜日

楽天インフォシークによる「テレビ」に関するアンケート結果

楽天傘下のインフォシーク(リサーチ)で、テレビの視聴状況やデジタルレコーダー保有による影響の調査が行われた。

アンケート結果はまあ妥当な内容だが、デジタルレコーダー保有によるCM飛ばしについて訊いていないのは、既存放送局に対する深謀遠慮か。球団放映権料ではヒトモメあったようだし。

フジテレビのホワイトナイトと噂される楽天だけに、この時期にこの調査をやっていること、発表していることが注目される。



今日のNHKスペシャル:ラジオの存在意義って?

3月21日のNHKスペシャルは放送80年特集の第1回として、「いのちのメディア ~ラジオにみる放送の原点~」というお題で、ラジオがいかに災害報道に役立つか、正しい情報を一元的に流すには放送がいかに役立つか、でも為政者が悪用すればルワンダのように民族浄化に国民が手を貸すこともある、のような実例の紹介+黒柳徹子(古)のコメントを1時間余りに引き伸ばしていた。

こんな時期に、災害報道という機能だけでラジオの存在意義を問い直すなんて、不祥事続きのNHKという存在の自己正当化のため?あるいは総務省の号令下でのニッポン放送への援護射撃?なんとも不可解な内容でございました。

幹部や役人・政治家からの指示が多そうで、編成サイドの苦労が偲ばれる。おつかれさまでした。



2005年3月21日月曜日

The Nikkei Magazine創刊

DSC002453月20日の日経本紙日曜版の第2部として、「日経マガジン」の創刊号が付いてきた。

B4オールカラー30ページという体裁の月刊誌で、新聞定期購読者には無料で送られてくるようだ。

旬のヒトへのインタビュー、スローライフ系のモノがたり、トレンドウォッチなど、ライフスタイルマガジンの定番的内容だが、創刊号としての力の入り具合も相まって、無料でもらえるものとしては、まずまずのクオリティだと思う(実際は新聞購読料が割当てられているが)。特に松井秀喜のインタビューは雑誌VSに類するような切り口で、日曜朝の読み物としては悪くない。少なくとも以前断罪した40代男性誌よりは「読める」内容だ。

広告主はLexus、三菱信託銀、資生堂(メンズ)、TOD'S、ANA、メルセデスベンツ日本、東芝、日興コーディアル、マツダ、BVLGARIという豪華揃い。ま、ご祝儀&無料協賛枠ということもあろうが、クオリティマガジンの体をなすには役立っていると思う。

とはいうものの、R25をはじめとするここしばらくの無料誌ブーム、結局マスコミ各社の足元を危うくはしないか。ただでさえ、水と安全とTVは無料だった国。結局なんでもタダになって、タダになった順に成り立たなくなって破綻なんてことを考える僕は悲観論者だろうか。



クリストの"The Gates"にみるアカウンタビリティの限界

今年の2月12日から28日までの16日間、NYのセントラルパークでChristoとJeanne-Claude夫妻によるパブリックアート"The Gates"の展示が行われた。先週のNHK教育「新日曜美術館」で放映されたインサイドストーリーを通じて、作品だけでなくプロジェクト自体に非常に感銘を受けたので、ここで記しておきたい。

それでは、従来の彼らの作品に同じく、ランドマークをオレンジ色の布で覆う以上でも以下でもない"The Gates"に、なぜ感銘を受けたのか。それは、このプロジェクトのコンセプトと実行方法、そして人々に与えた影響が、すべてアカウンタビリティを超えたところにある、もっとたいせつな何かに支えられていたからなのだ。



"The Gates"は7,503個の門をセントラルパークの総延長37kmの歩道に沿って設置する大プロジェクトであり、そのための製作・運搬費や有償ボランティア600名などによる費用は20億円とも言われている。驚くべきは、クリストとジャンヌ・クロードは、このプロジェクトを描いた絵など彼らの作品を売るということのみでこれらの費用を捻出したことにある。スポンサーを募ることで、芸術表現に制約が生じたり、そもそもの作品の意味が失われるという考え方なのだ。(余談ながら、このfundingの方法だけは、フェラーリが50年代初頭に一般向けスポーツカーの販売を拡大し、GP参戦費用を捻出したことに似ている)


このようにして表現の自由を獲得しつつも、彼らは作品についての意味付けを行うことはしない。なぜなら、意味や印象はそれを見た人それぞれが感じる通りのことであって、それを作者が規定するものではないという信念があるからだ。

では、この"The Gates"を実際に見た人々の反応はどうだったかといえば、普段は芸術にそれほど興味を持たなかった人たちも、ただ単純に「美しい」と感じられたようだ。少なくとも、彼らの興味を惹き、それぞれが感想を持つことができたという意味で、本プロジェクトは成功である。


つまり"The Gates"というプロジェクトの真髄は、実体をもつ対象物のオーラに対するアカウンタビリティの放棄あるいは拒否にあると思う。特に昨今は、芸術作品に限らず、モノゴトは周辺情報のみで語られることが多い。そして我々も実体を見ずに、周辺情報だけでわかった気になっていないか。

芸術以外の例を挙げるなら、アカウンタビリティの観点で断罪されることの多いエンロンについて、周辺情報に振り回されることなくその実体を正しく理解していたら(「感じ取る」が正しいかもしれない)、あのような巨額の資本を集めることもなかったのではないか。


"The Gates"は、つまり人々の「感じ取る力」によって支えられて実現し、成功を収めることができた。そして、その力を人々に再認識させるとともに、アカウンタビリティというものの限界というものを明らかにしたと思う。そもそも美しいモノはそれ自身が美しさを語るがゆえに、その美しさを説明するための言葉は不要だ。感性の衰えを補うために、他者にアカウンタビリティを要求すること自体筋違いなのだ。

いずれにせよNYで実際に見るチャンスを逸したことは、一生後悔しなければならないだろう。


2005年3月14日月曜日

改造車の騒音規制強化へ  環境省、中環審に近く諮問

ついに、というかやっぱりというか、またもやというか。

環境省が、マフラーを交換した自動車やバイクの騒音規制の強化に向けて動き始めた

「騒音規制法に基づく規制値の強化や、新たな騒音測定方法の導入を図る」とのことだが、ここはぜひ新たな測定方法において、AT車(特にミニバン系)や大型スクーターのような、特にここしばらく増加している「遅いくせに、ずっと音が出っ放し」系を強く取り締まってもらいたいと思う。同じピーク音量の車両でAT車とMT車を比べるなら、確実にAT系がウルサイのは明らかだからだ。



2005年3月6日日曜日

マーサスチュワート出所と9.11前の世界への切望

昨日の全米のテレビは、マーサスチュワートの出所の模様をずっと実況していたようだ。

ニットのマントにハイヒール姿のマーサは以前と変わらず、その変わらなさゆえに概ね好感を持って受け止められ、すでに複数のトークショーへの出演も決まったと報じられている。

彼女は自身のサイトでコメントを発表している。刑務所での経験を通じて、自身の生い立ちやアメリカンドリームをつかむ機会に恵まれたことへの感謝を述べ、"there is no place like home"で締めくくっている。

しかし、なぜ、量刑を受けた彼女がそれでも支持を失っていないのだろう。もちろん生まれ持った親しみやすさや高潔なイメージ(インサイダー取引で幾分失ったにしても)によるところは大きいだろうが、むしろそれ以上に現在のアメリカ人が、いかに9.11以前の平穏な世界を切望しているかということではないだろうか。

つまり、9.11以降の不穏な世界情勢をマーサの刑期になぞらえると、9.11直前のアメリカンドリームのシンボルたる彼女の出所に同じく、アメリカ人にとっての平穏な世界=homeを取り戻したいということではなかろうか。



2005年3月1日火曜日

トヨタがF1でみる夢は何なのか

トヨタは改装なった富士スピードウェイのメディアへのお披露目を行い、2006年以降のF1招致への名乗りを事実上挙げた。今後は、2006年までの開催権をもつ鈴鹿サーキット(ホンダ傘下)との招致合戦が激化するだろう。

ところで、このニュースを見て率直に感じたのは、トヨタと本田の間に際立って異なるスタンスの違いがあるということ。

それは、平たいコトバでいうなら、F1に対する夢の見方であり、あるいは目的の持ち方の違いだ。

このような観点から、この2社を比べてみたい。



まず先にトヨタから。

いきなり結論めいた書き方になるが、数々の発言や行われてきたことを判断するに、トヨタにとってのF1は、所詮広告宣伝費の一部以上の意味はないようだ。

例えばTMG(トヨタのF1の実行主体)の社長にインタビューしても「ヨーロッパで5%シェアが延びた、ワカモノを中心にモータースポーツ活動の認知率が倍になった。」という、ビジネス上のkey performance indexの強調ばかり。F1に架ける純粋な夢を、少なくとも表向き感じさせてくれない。

もうひとつ気になるのは、F1という西欧(貴族)社会の縮図のようなものに対する敬意というものをトヨタがどれだけ払おうとしているのかということ。トヨタのF1参入のビジョンを読むと、トヨタイズムをもってすればF1だって目じゃないと言っているように読めてしまう。現にLexusが高品質をもっていくつかの高級車メーカーのマーケットを侵食して、世の中のクルマを均質でつまらない方向に押しやっているが、それによって得た自信がF1への挑戦を決意させているのではなかろうか。

以前フジテレビの特番で見たのだが、トヨタの生産現場のエキスパートが、よりにもよって工員服姿でF1のピットストップを「トヨタ式カイゼン」よろしくストップウォッチで作業効率化を図っているいる姿には違和感を覚えた。これって、考えようによってはF1文化への最大の侮辱ではないだろうか。その一方でFerrariが世界最速のピット作業を実現しているのだから、胸もすくというものだ。

トヨタはF1参入にあたって、ドイツのケルンに巨額を投じて運営会社とファクトリーを立ち上げ、第一線級のスタッフを雇いあげ、「勝てるパッケージ」を手に入れた。ところが結果は、まだ全然である。モータースポーツというものにまだなけなしのロマンを感じるひとりのエンスージアストとしては、大会社のビジネスのためのF1というものの味気なさに対するスタンスは明確にしておきたいと思う。

ワカモノを取り込むための販促企画としてのF1、世界最高の量産経営システムの適用による、世界最速のF1。考えるだにつまらないではないか。


別に僕はホンダ・シンパではないけれども、こと2004年秋の雑誌Numberで読んだ、Honda F1のチーム統括者(名前や役職は失念)のヒトコトに共感を覚えた。曰く、F1は所詮西洋の貴族社会に起源があり、そこに東洋人であるホンダが土足で上がりこんで荒らして帰るつもりは毛頭ない。長い時間を掛けて共存してゆく、というようなことだったと記憶している。このようにF1の歴史やあり方にリスペクトを払った発言は、とても好ましく思う。そして、そのような発言の端々から、ホンダのF1に対する夢や目的の持ち方を感じ取ることができる。


そういえば、台場のトヨタMEGA WEBを作るときに「150億円用意するから、苦手なワカモノを取り込める企画を用意してくれ」って話が落っこってきたことがあるが、あれと同じだ。結局、ハコモノ業者が適当な企画をこしらえて、あのような施設ができたが、ワカモノの取り込みに成功したとはとても思えない。そもそもちょっとやそっとの小細工でワカモノを取り込もうというのは、いささかあざとくはありませんでしょうか。


2005年2月24日木曜日

ライブドアによるニッポン放送株取得の論点(longish)

ライブドアによるニッポン放送株取得への、フジサンケイグループの対抗策として、ニッポン放送がフジテレビに既存株式の1.6倍に相当する新株予約権を発行することを決議した。経営権保持を目的とした発行は商法上禁じられているため、少なくとも表向きは、ライブドアの経営権奪取による株主価値毀損(経営悪化)が発行の目的となっている。それに対してライブドア側は、新株予約権発行差し止め(新株発行目的の疑義)の仮処分申請を行った。株主代表訴訟(出資比率の低下による既存株主の損失)も辞さないようだ。

これまでの経緯や各社の対応策をまとめると、本件に関する論点は以下の4点に集約されると思う:

 1) インターネット事業と既存マスメディアのクロスオーナーシップによるシナジー効果はあるのか?

 2) 「闇討ち」と「後出しジャンケン」どちらが悪いのか?

 3)、フジサンケイグループと日本経済を秤にかけて、どちらを採るのか?

 4)マスメディアはだれのためのものか?

本件については、フジサンケイグループと同じく、新聞協会に属する新聞やそれらをバックにした放送局が「ライブドア不利」の偏向報道を行っているといって差し支えない状況だ。もっとフェアな視点で、これら3点について、両社どちらが有利かを以下で見てみよう。



まず1)のシナジー効果有無について。

 ・プラス効果:ライブドアの各サービスへの集客力アップ。コンテンツソースの共有化による。業務効率化、フジサンケイ系列のディノスやポニキャンのEC売上拡大。

 ・マイナス効果:ライブドアと競合する他社へのコンテンツや広告枠セールスの低下懸念。

というわけで、やり方次第でうまく行くこともあるが、効果が挙がらない可能性もある。フジサンケイ側に勝算があるのは、ライブドアのメリットとフジサンケイ側のロスの合計がマイナスに触れる場合のみだ。

なお、アメリカでは大新聞社がニュースサイトを買いあさっているようだ。ドットコムバブルを経ても、アメリカではネット事業と既存マスメディア(放送ではないが)のクロスオーナーシップによるシナジーが認識されていると言って差し支えない。

これらをまとめて考えると、常識的にはライブドアの株取得によるアップサイドに分があると見る方がフェアだろう。


2)「闇討ち」:証券取引法や商法上の問題はないが、法の網をかいくぐったと表現されるような、ややトリッキーなライブドア(+リーマン)のやり口。

「後出しジャンケン」:証券取引法や商法上きわめてグレーな手法を、「カネだけあれば何でもやっていいのか」のようなモラルや商慣行など情緒的な側面で政財界に踏絵を踏ませて、後から出してきたフジサンケイのやり口。

つまりこれら両者どちらが悪いのかをもし決めるなら、つまり定理(資本の論理や遵法性)と、非定理(商慣行やモラル)のどちらが優先するのかということだ。明文化・公明正大を是とする国際的ルールに照らし合わせるなら、後出しジャンケンが道義にもとることは明らかだ。

ただし、「闇討ち」を許してしまった関連法制の不備を突かれたくない為政者と、後出しジャンケンの不法性にお目こぼしをもらいたいフジサンケイ(もっというと全マスメディア)が共犯関係になっている。それに対しては、ライブドアは徹底して「アナタタチノヤッテイルコトハ、ホウリツイハンデース」と外人モードを貫くことになるだろう。村上ファンドも、現時点ではフジサンケイ側に批判的な立場をとっている。

なお日経新聞朝刊(2/25)によると、七条金融担当副大臣は「闇討ち」をかつての江川の巨人入団(「空白の1日」)になぞらえていた。ということは1回はアリ、二度とダメという意味だろう。

法廷闘争もライブドア側に若干有利と思われる。もっとも総務省側からどういう仕込みが入るかはわからないが。


3)ニッポン放送株以前に、現在の株式相場がある程度復活基調にきたのは、個人投資家による積極的な売買と、外国ファンドによる日本株の再評価にある。仮に商法/証券取引法を無視した「後出しジャンケン」を認める判断が司法でなされたとすると、今後外資は日本企業への投資を控えるはずだ。その結果、日本全体の格付けや企業の資金調達力に影響を及ぼすことになり、結果的に日本の国内経済への悪影響は甚大になるだろう。つまり「後だしジャンケン」を認めることは、フジサンケイグループと日本経済を秤にかけて、前者を優先することと同義だ。

これについてフェアに判断するなら、フジサンケイの優先順位を高くする理由はないはず。


4)マスメディアは、強力な世論形成力を持つ権力を有しているので、常に権力側はこれらを操作したいと考えるが、本質的には為政者を常にチェックすべき立場にある。つまり国民のためのものである。その一方、放送局のうちキー局は全社上場企業であり、その意味では株主のための会社である。

これら2つの大きなステークホルダーの利益という観点では、ライブドアの経営支配によって、ニッポン放送やフジテレビの編成内容が国民に著しく不利益になったり、あるいはライブドアとニッポン放送株主が著しく不利益を被らない限り、問題はないはずだ。

むしろニッポン放送株の既存株主の出資比率低下による損失の観点では、フジサンケイ側に合理性がないだろう。

ところで、時を同じくして、放送法の外資規制強化のため改正案を総務省が提出する意向が報じられている。マスコミの外資規制というものは、本来「国体」を成す上で、たとえば北朝鮮が放送局株を買い占めて、プロパガンダを流せるようなケースを防衛するためのものである。もともと新聞協会を核とした日本の5大新聞傘下にできた放送局を上場しておきながら、外資ファンドをバックにした新興株主の株式取得を封じるために、放送法を利用するのは目的が違う。

結局のところ、日本中に放送局ができた(旧郵政省が放送免許を交付した)ときの郵政大臣田中角栄が作り上げた、現行マスメディアの支配体制を、今後も維持することの是非が問われている。


以上1)~4)を考え合わせると、理論的および経済合理的にはライブドアの4勝0敗。しかし、日本経済をハカリにかけてフジサンケイのスキームを為政者(と既存メディアや族議員)が優先する場合もあり、予断を許さない。

・・・・その場合には、みなさん日本を脱出して、手持ちの円もユーロにでも替えましょう。


2005年2月21日月曜日

いわゆるひとつの番狂わせ(インタークラブレース 2005第1戦@筑波(2/20))

雨上がりの寒空の下、Inter Club Race第1戦が開かれた。

9時の予選開始時点ではコースはセミウェット。おまけに1つ前のプログラムの走行会で、ほぼ全周にわたってライン上にオイルが撒かれる始末。そんなわけで、タイアが太くてウェイトの軽いフォーミュラは、直線以外は加速も減速もできない、雪道状態となってしまった。予選結果は、ZetecFF用ウェットタイアを履くSさんのLotus 23Bが19秒台でポールシッター(という椿事)。

IMG_2914僕自身は予選は24秒台という戦前車まがいのタイムで5番手。昼からの決勝では、スタートで3台かわして序盤は2位を走り、結局4位でフィニッシュ。GF-Fでは3位となってフォーミュラでは初のお立ち台を経験させてもらった。

IMG_2942Martiniのスプマンテは、思いのほか量が多く、壇上から降りていろいろなヒトに1口ずつのおすそ分けをしても、半分以上余ってしまった。もっと盛大に撒かなければいけないようで、お立ち台にも経験が必要なことが判明。

(photos by courtesy of "nogu"さん)